管理者は、コースサイズを監視し、不要なファイルやサイズの大きいファイルがシステム内のスペースを占めるのを防ぐことができます。教員は、自分のコースのサイズを制限することもできます。


ディスク使用量レポート

ディスク使用レポートを確認し、大きな値やコースの合計サイズに急激な上昇がないか調べます。ディスク使用量ツールは、[ツール/ユーティリティ] > [システムレポート]の管理パネルからアクセスできます。このツールは、教育機関での平均のコースサイズを判定し、異常にサイズが大きいコースや、コースサイズのパターンを特定するのに役立ちます。

[ディスク使用量]ページには、それぞれのコースとコミュニティが使用しているディスク容量が表示されます。このレポートのデータは、過去30日間にユーザアクティビティがあったコースおよびコミュニティについてのみ、1日に1回更新されます。作成直後のコースやコミュニティ、またはユーザアクティビティのないコースやコミュニティは、その後の更新まで表示されないことがあります。このレポートでは次で使用するディスク容量が表示されます。

  • コースファイル: コースファイルに保存されたデータ。
  • 保護されたファイル:課題、テスト、および学生の送信内容で使用されるファイル。保護ストレージは、学生の提出物を保存する、検索と検出が不可能なスペースとして、学生のプライバシーを保護します。これに対して、コースファイルはコンテンツシステムに関連付けられています。コースファイル内の教材は、ユーザがシステムまたはコースロールに応じて、検索と検出を行うことができます。
  • レガシファイルシステムファイル:リリース9.1へのアップグレード前にコースで使用されていた全ファイルの保存領域。ファイルは、配置されているコースのアップグレード中は移動されません。リリース9.1へのアップグレード後にリストア、インポート、またはコピーされたコースでは、このタイプの保存領域は、元のソースコースで使用されていた場合でも使用されません。

コース情報、コースサイズ、非アクティブなコースに基づいて、特定のデータを検索できます。


コースサイズとディスク容量の管理

定期クリーンアップ - コースの再利用ポリシーに従い、学期の変わり目などに定期的にコースのレビューを行い、コースをアーカイブしてシステムから削除すべきかどうかを判断します。あまり利用されていないコースはシステム内に残さないようにしてください。それらはアーカイブして、テープ、ネットワークの保存領域、またはLearnインスタンスからオフラインになっているリモートの保存領域に保存し、教育機関の要件に従って保持します。コースは、必要に応じて取得してリストアできます。

コンテンツ管理 - コンテンツ管理では、教育機関用のフォルダまたはその他の共有スペースを使用して、学生のポリシーや部門のガイドラインなど、多数のコースに配置する必要があるファイルを保存します。コンテンツ管理エンジンには、ファイルの重複を正確に検出するアルゴリズムがあり、余分な保存コストの発生が防止されますが、複数のコースにわたって、ファイルの1つのコピーにリンクさせることが最良の方法です。

コースおよびファイルサイズ制限- 「デフォルトコースサイズ制限の設定方法」を参照して、全コースの最大コースディスクサイズを指定します。「各コースのディスク容量の設定」を参照して、単一コースのディスク容量を設定します。また、アーカイブ、インポート、コピー中にコースパッケージに含めるコンテンツのコースファイルのパッケージサイズを設定できます。


コースでのファイルのアップロード

コース内でアップロードされたファイルはコースファイルに保存され、コースの合計サイズに加算されます。詳細については、「コースファイル」および「コースファイルのパッケージサイズの設定」を参照してください。


重複するコンテンツの処理方法

コースをコピーする場合、コース内のファイルを処理する方法として、2つのオプションがあります。ファイルをリンクとしてコピーする方法と、ファイルとしてコピーする方法です。ファイルをリンクとしてコピーすると、ソースコースとコピーが同じファイルを「ポイント」することになり、ファイルに対する変更は、両方のコースに影響します。ファイルをファイルとしてコピーすると、ソースコースとコピーが別のポインタを持つことになり、1つのコースのファイルに対する変更は、他のコースのファイルに影響しません。

ただし、2番目の方法には微妙な要素があります。コピーされたコース内のファイルがソースコース内のファイルと完全に一致する場合には、ファイルを管理するコンテンツエンジンによって、保存時にサーバディスクの保存領域が最適化され、各コースが互いに影響しないようにファイルを管理できる場合でも、1つのセットのバイトだけが保存されます。それによってバックエンドのディスク保存領域が節約されますが、コースでクリーンアップ操作を行ってもすぐに得られる効果が減る可能性があります。言い換えれば、重複のレベルによっては、コースを削除しても必ずしもサーバースペースが大幅に回復されないことがあります。

たとえば、教育機関の異なる部署に特定のコースのコピーが5つあり、コースの各コピーには200 MBのデータがあり、その中には同じアップロード文書が多いとします。その場合は、5 x 200 MB = 1 GBのスペースを使用するのではなく、合計使用量は200 MBになります。それは、ユーザ側からは別のファイルに見えても、各ファイルが1回しか保存されていないためです。コースのコピーを5つのうち4つ削除しても、サーバーで使用されている保存領域はやはり200MBです。

そのため、コースの最終コピーが削除されるまでは、ディスクスペースが回復されないことになります。ただし、ディスク使用量ツールでは重複排除は認識されません。各コースの使用量が、独立したファイルとしてリストされます。

コースのディスク使用量では、OracleまたはSQL Serverデータベースでの使用量は認識されませんが、コースを削除すればデータベース内のスペースが解放され、将来のデータに使用できるようになります。


教員のための推奨事項

教育機関の教員が、作成するコースのサイズに留意するようにします。以下の推奨事項と、教育機関のポリシーに応じたその他の事項を、教員に示してください。

ビデオ - コースにビデオファイルをアップロードするのではなく、ビデオにリンクします。YouTube、Vimeo、またはキャンパス内の別のメディアサーバーに動画をアップロードし、コース内からそれらにリンクします。知的財産権のルールに留意してください。たとえば、National Geographicが作成した動画をVimeoに投稿する行為は、コースでの使用許諾を得ている場合でも違法になることがあります。

マッシュアップを使用 - スライド資料集をSlideShareに、ビデオをYouTubeに、画像をFlickrにアップロードします。これらの要素は、Blackboard Learnのマッシュアップツールを使用して、コースに簡単に埋め込むことができます。詳細については、「マッシュアップの作成方法」を参照してください。

コースファイルまたはコンテンツ管理 - サイズの大きいファイルや、使用していないファイルおよびフォルダのうち、削除できるものを探します。

ファイルサイズの縮小 - アップロードする前に、次のようにファイルサイズを縮小します。

  • Microsoft Officeファイル - Microsoft Office内で利用可能なツールを使用して、PowerpointファイルやWordファイルのサイズを縮小します。ファイルサイズを縮小するオプションは、[ファイル]メニューにあります。アップロードする前にファイルをPDFとして保存すれば、読み取り専用バージョンとして、多くの場合サイズが小さくなります。
  • 画像 - グラフィックスプログラムを使用して画像のサイズを画面表示用に変更してからアップロードします。http://www.shrinkpictures.comまたはhttp://www.picresize.comなどのオンラインサービスを使用することもできます。
  • オーディオ - 音声ファイルを再サンプリングまたはトリミングするソフトウェアを使用して、サイズを縮小します。