字幕入りの動画コンテンツが重要な理由

すべての人が学習に取り組めるよう、動画に字幕を追加しましょう。動画に字幕を付けることにより、聴覚に障害のある人のアクセシビリティに配慮したコンテンツを作成できます。字幕が付いていれば、すべての学生が動画コンテンツを利用できます。字幕の用途は数限りなくあります。

  • うるさい環境で作業をしていても、字幕は読み取ることができます。
  • 非ネイティブでも自分の言語で字幕を読むことができます。
  • 文字を読んで学習する人も、発言者が話す内容を理解することができます。
  • 学生は、テストに出題される可能性のある用語の綴りを確認できます。 
  • 誰でも、セッションを検索して重要な用語を探すことができます。

字幕の種類

字幕にはさまざまな種類があります。すべてのタイプの字幕がすべてのアクセシビリティ要件を満たしているわけではありません。

  • クローズドキャプション : クローズドキャプションのある動画は、おなじみのCCアイコンで表示されます
    。クローズドキャプションの使用は任意です。ユーザは、自分の動画プレーヤーやその他のコントロールを使って、オン/オフを切り替えることができます。テレビ画面でのクローズドキャプションは、米国で販売されているすべてのテレビにハードウェアの一部として搭載されているデコーダによって読み取られます。Web動画のクローズドキャプションは、メディアプレーヤーがクローズドキャプションに対応している場合に読み取られます。メディアプレーヤーのすべてのバージョンがクローズドキャプションに対応しているわけではありません。クローズドキャプションは、実際の動画ストリームの一部ではなく、独立したテキストストリーム内に存在します。

    クローズドキャプションにアクセスするユーザは、テレビやメディアプレーヤーからこの機能をオンに切り替える方法を理解する必要があります。ユーザへの説明をコースに含めてください。

  • オープンキャプション : Web上でアクセスする動画には、オープンキャプションを使用して画面上にテキストを表示できます。オープンキャプションは動画ストリームの一部であるため、常に表示されます。オープンキャプションは、メディアプレーヤーの機能に左右されることはありません。キャプションをオンにする方法をユーザが知っておく必要はありません。オープンキャプションの短所は、動画が圧縮されている場合に品質と読みやすさが損なわれる可能性がある点です。また、一部のユーザにとっては、気が散る要因となります。
  • 音声の説明 : "床がきしむ音"や"ガラスが割れる音"などの効果音を文字で説明することは、視聴者に豊かな体験をもたらします。音声の説明は、オープンまたはクローズドキャプションの一部です。ナレーターが提供しきれない情報を補うことができます。たとえばナレーターが「おわかりのように、主に3つのポイントが結論を裏付けています」と語り、それら3つのポイントが何であるかを述べていない場合、音声の説明によって、足りない情報をキャプションで示します。

    この例で音声の説明を不要にする最も簡単な方法は、ナレーターが視覚的な情報を声に出して説明できるようなストーリーボードを使うことです。

  • リアルタイムキャプション : ストリーミングビデオ、Blackboard Collaborateセッションなどの同期イベント中に実施するリアルタイムキャプション (リアルタイムテキストと呼ばれることもある) は、電話におけるTDD/TTYに似たトランスクリプションサービスです。トランスクリプションはBlackboard Learnとは別のサービスです。通常、サービスは有料で、イベントの前に手配する必要があります。
  • 字幕 : 字幕は視聴者の視覚と聴覚に問題がないことを前提として会話のみを翻訳したものであり、効果音やその他の説明は含みません。会話にのみキャプションが付き、多くの場合、他の言語に翻訳されます。

キャプション付きコンテンツの検索

コースにキャプション付きのコンテンツを追加する最も簡単で速い方法は、すでにキャプションの付いた動画を探すことです。キャプション付き動画の割合は比較的少ないですが、検索をフィルタリングすることでそれらを見つけることができます。In YouTubeTMでは、検索語を入力し、その後にカンマと"cc"を追加します。たとえば、MOOC (オンラインで公開されている大規模講義) に関するキャプション付き動画を検索する場合は、検索ボックスに"MOOC, cc"と入力します。

iTunes®とHulu® は、いずれもキャプション付き動画を見つけやすくするためのフィルタがあります。キャプションが付いているというだけで、動画の実際の内容の良し悪しが変わるわけではありません。キャプション付き動画をコースに追加する前に、最後まで再生して、キャプションが正確でコンテンツが期待どおりのものであるかを確認します。


YouTubeで動画にキャプション (字幕) を付ける方法

自分が所有する動画、つまり自分のYouTubeTM アカウントにアップロードした動画には、キャプション (字幕) を付けることができます。YouTubeの自動キャプションサービスを使えば、動画の字幕付けを順調にスタートさせることができます。

非公式の動画を制作する場合でも、ストーリーボードは非常に重要です。概要や何を伝えたいのか、文字に起こしておきます。最初のうちは少々余分な時間がかかりますが、長い目で見れば時間の節約になります。ストーリーボードを使用すれば、動画の質も向上し、撮り直しの回数も少なくてすみます。また、ナレーションをキャプションエディタに入力し直すのではなく、YouTubeにコピーアンドペーストできます。

動画のトランスクリプション (書き起こし) を利用する

  1. [動画の管理] に移動します。
  2. キャプションや字幕を作成する動画で、[編集] ボタンの横にあるドロップダウンメニューをクリックします。
  3. [字幕] を選択します。ドロップダウンメニューから、動画で最も多く使われている言語を選択し、[言語を設定] をクリックします。
  4. [新しい字幕を追加] ボタンをクリックします。
  5. 作成する字幕またはクローズドキャプションの言語を選択します。検索バーを使って、リストに自動表示されていない言語を検索できます。
  6. [文字起こしと自動同期] をクリックします。
  7. 動画で話されている内容をすべてテキストフィールドにコピーアンドペーストします。クローズドキャプションを作成する場合、[音楽] や [拍手] といったサウンド文字を入れることで、背景の音を区別できます。
  8. [タイミングの設定] をクリックして、文字と動画を同期させます。

タイミングの設定には、数分かかることがあります。待機中、動画のトラックリストが表示されます。準備が完了したら、トランスクリプションが動画上に自動で公開されます。

キャプション (字幕) を手動で追加する

文字起こしや自動同期機能が正常に機能しない場合があります。このような場合でも、手動でキャプション (字幕) を追加できます。

  1. [字幕] に移動し、動画の言語を設定して、[新しい字幕を作成する] をクリックします。
  2. 再生ボタンをクリックし、ナレーションを4~8秒再生して、一時停止をクリックします。通常は、ナレーションが始まってから区切りのよいところで止めるようにしてください。
  3. トランスクリプションからナレーションテキストをコピーし、その時間枠の中で話されている音声をテキストボックスにペーストします。
  4. 字幕の追加ボタン (+) をクリックします。(必要に応じて) ナレーションボックスの端部分をドラッグし、動画で話されている声とうまく合わさるようにします。
  5. 残りのナレーションについて、手順2~4を繰り返します。
  6. ナレーションのテキストを追加し終わったら、[公開] をクリックします。

自動キャプションで作業する

  1. YouTubeに動画をアップロードします。
  2. 2~6時間待ちます。
  3. YouTubeに再びログインし、[動画の管理] に移動します。
  4. キャプションや字幕を作成する動画で、[編集] ボタンの横にあるドロップダウンメニューをクリックします。
  5. [字幕] を選択します。
  6. [自動キャプション機能] をクリックします。
  7. 既存のキャプションを編集します(自動のためおかしな文字起こしをしていることがあります)。

YouTubeの自動キャプションは完璧にはほど遠いですが、8割程度はカバーできます。話す声と話し方がはっきりしているほど、よい結果が得られます。自動キャプションツールの最も優れた点は、タイムコードがコンテンツと同期するところです。作成者は各フレームの既存のテキストを編集するだけです。